この地区は毎年、秋になるとスーパーに
フナの生け簀が登場します。
慣れたオバちゃん達は
1k.2k.5k…と、買っていくのです。
その姿を横目で見つつ
「どうやって煮るの?」
「レシピは置いてあるけど…出来るのかな?」
生きた魚を煮るなんて!経験ないし…
高いので失敗したくないし…
だったら得意な人に教えてもらおう!
せっかくだから動画にして沢山の人に
見てもらおう!!
せっかくなのでフナが成長して行く所から、
動画にしよう!!
という感じでこの企画は始まりました。
今回も沢山の方々にご協力頂きました。
本当にありがとうございます!
この動画を見てフナに興味を持ったり、
煮てみたり食べてみたり飼ってみたい!
という人が少しでも増えてくれれば幸いです。
そして、この上伊那に魅力を感じてもらえれば
嬉しいです。
※調理中の動画では生きたフナを煮る映像が出ます。
苦手な方はご注意ください。
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信州大学 学術研究院(農学系)
松島憲一 准教授からのメッセージ
かつては、鮒、泥鰌、田螺、鯉、さらに言えば
イナゴなんかは水田作を行う農業生態系の中で、
効率よく採れる、無理なく採れる副産物で、
そういった地域の重要なタンパク源でした。
東南アジアの水田地帯でも同じ様な田んぼや水路で
漁業をするということが行われています。
元国立民族学博物館館長の
石毛直道先生(食文化・人類学)は
そういった漁業を「水田漁業」と命名されています。
海の魚が簡単に手に入るようになってきて
だんだん水田漁業が衰退してきているところですが、
上伊那でこうやってそういう食文化が残っているのは
素晴らしいことですね。
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↓フナの甘露煮レシピはこちら↓
◆材料◆
•活フナ 2kg
•こい口醤油 500cc位
•砂糖 500g位
•水 1.3〜1.5L
↓お好みで↓
•お酒 100~200cc
•水あめ 大さじ2
✔フナは、一昼夜以上、清流の中で泳がせ、
フンや泥を吐かせる。
◆作り方◆
①、フナはきれいに水洗いする。
②、鍋に醤油を入れ煮立たせる(強火)
③、フナを1つかみずつ小さいざる等で、
鍋に入れすぐ蓋をする。(飛び跳ねるので)
④、再び醤油が煮立ったらフナ1つかみ、蓋。
⑤、③、④をフナが全て入るまで繰り返す(強火)
⑥、③の入れ始めから15分位強火で
その後水を1.3〜1.5L入れ
(フナが、全て煮汁の中へ入る様に)中火に
して、落し蓋をして約1時間煮る。
(煮汁が少ない様なら途中水を足す)
⑦、再び強火にして砂糖500g、水あめ大さじ2、
酒100〜200cc、
入れ煮汁が少なくなるまで煮詰める。
味をみながら砂糖、酒、みりん、
水あめ等で調整をする。
◆ポイント◆
①、生の川魚なので醤油をしっかり
煮立たせると臭みが消える。
②、身が崩れるので魚をかき混ぜたり
ひっくり返したりしない。
これは基本的な煮方の説明です。
それぞれの家で我が家の味を作りましょう。